ワーホリに必要な費用には、日々の生活費はもちろん、ホームステイや語学学校、保険、往復航空券など、目には見えない細かな出費がいっぱい。
”お金がお金がが無くなって、志半ばで帰国する・・・”なんてことのないよう、自分には最低いくら必要なのかしっかり計算しておくことが大切です。ここでは、カナダワーキングホリデーに必要な費用についてお伝えします。
目次
カナダワーホリに必要な費用
まずはワーホリ生活を送るうえでかかせない生活に関する支出の項目について考えてみましょう。
・交通費
・語学学校
・保険
・往復航空券
・生活費(食費、日用品、交際費など)
などが挙げられます。それでは、一つずつ詳しく紹介していきましょう。
家賃
まずは衣食住の「住」にかかる費用です。
初めて海外生活を送る方は、ホームステイが多いのではないかと思います。
都市部の家賃はとても高く、一部屋$1500~などが普通なので、ワーホリで一人暮らしをすることはかなり難易度が高いと言えます。
そのため、カナダ住まいの主流は以下の4種類にわけられます。
・シェアハウス $500~$700/月
・レントハウス $1500~/月
・ユースホステル $20~/日
それでは、それぞれの詳しい説明と注意点を紹介していきましょう。
ホームステイ
ホームステイとは、ホストファミリーの中で家族の一員として暮らすスタイルです。
入国後は慣れないカナダ生活に馴染むことだけでも大変ですが、ホストファミリーの中で生活することで自然とカナダでの常識、地域の情報などが入ってくるので、個人的にはホームステイから始めるのが良いと思います。ホームステイを希望する場合は、日本にいる間に日本人向けの現地エージェントを通じて手配してもらいましょう。手配料は$200~$300程度取られますが、住むところが決まっていると安心ですし、仲介を通すことで、入居後、何か悩みやクレームがあった時に間に入ってもらえるので助かります。
一つの家庭に複数名の留学生を受け入れているところもありますので、同じ立場の友達ができる利点もあります。
だいたいの場合、3食ご飯付きだと思いますので、本当にとても楽です。
語学学校に通う場合、毎日宿題があり結構忙しいので、自炊をするのは時間的にもあまりオススメしません。
私も入国後、語学学校に通ったので、慌ただしい毎日の中で、食料調達の心配をしないで良いというのは、かなり助かったのを覚えています。だいたい語学学校の期間と合わせてホームステイするのが一般的です。
ただ、カナダは移民の国ですので、ホストファミリーが必ずしも純粋なカナディアンであるとは限りませんし、ほとんどの場合がホームステイを副収入と考えて営んでいますので、残念ながら、ホストファミリーによって食事やもてなしなどの差が激しいことも事実ですので、期待しすぎは禁物です。
私の場合は、フィリピン人宅にお世話になりましたが、食文化が似ていてご飯はとても美味しかったですし、夕食もほぼ毎日一緒に食べ、比較的親切だったと思います。ただ、英語の訛りがひどいうえ、文法が正しくなかったので、コミュニケーションに少し戸惑った記憶があります。でも「何事もプラス思考で捉える!」と決めていましたので、知っている限りの単語とジェスチャー、あとは笑顔で乗り切りました!
シェアハウス
ホームステイを出たあとは、シェアハウスにいくケースが多いです。
一言でシェアハウスといっても、色んなシェアの仕方があり、それにより家賃も変わってきます。
オーナーも住んでいる家(アパートや一軒家)の余っている一部屋を借りる場合や、オーナーは別に住んでいて、オーナーが複数名と契約して部屋貸している場合などです。どちらも短期間でも住むことができ、礼金はいりません。家具家電も全て揃っていますので、トランクだけでOKです。
オーナーが複数名と契約している場合は、いつの間にかシェアメイトが変わっているなんてことも普通にありますし、オーナーとシェアする場合は、オーナーのルールにより、暮らしに制約がでることも。
私もオーナーと同居型のシェアハウスを経験しましたが、暖房の設定温度がかなり低く設定してあったため、室内でもアウターを着て過ごすことに。(ちなみにオーナーは半袖)これは、異国人間によく発生するのスキン(肌感覚)問題ですが、日本の寒さしか知らないと、結構辛いです。
どちらの場合も、自室以外のリビング、キッチン、バスルームなどは共有スペースになります。冷蔵庫も自分の置く場所が決められており、シャワーの使える時間帯、洗濯機の使える日も決められていることも多く、ルールを守って生活します。
シェアハウスは家賃が比較的安く抑えられる利点がありますが、自炊をしなければ節約にはなりませんのでご注意を!
また、あまりにも相場より安い場合は、ベットだけの狭い窓なしの部屋だったり、ベースメント(半地下)でほぼ日が当たらない、駅から遠いなど何か問題がある場合が多いので、必ず下見をしてから決めましょう。
その際、下見は一人では行かず、必ず友達と複数名で行くようにしましょう。特に女性の場合は男性の友人と一緒に行くことをオススメします。住みやすい国上位で治安も比較的良いとされているカナダですが、日本の「大丈夫だろう」という常識は通用しないことを覚えておいてください。
レントハウス
レントハウスとは、自身の名前で契約する”一人暮らし”になります。
基本的にレントハウスは自身名義で契約するので、信用の意味でもワーホリにはハードルが高くなりますが、フルタイムで働いていると借りられる場合があります。
この場合も一人で借りると家賃が高くなるので、友達と共同で借りると良いでしょう。
カナダの場合、冷蔵庫、オーブンレンジなどは備え付けてあり、洗濯機は各家庭ではなく、建物の地下にコインランドリー室があることが多いので、テーブル、ソファ、布団があれば普通に暮らせます。家具や布団はJPカナダの売り買い掲示板で手軽に売り買いできるので、手に入れることは難しくないです。
レントハウスはかなり自由度が高い反面、ネットの契約なども自分で行うので英語力が必要になりますが、海外に住んでいる感はかなり味わえます。ただ、短期間では貸してくれない場合が多いので、少なくとも半年以上は一つの拠点に定住しないと行けないという制約があります。
ユースホステル
どうしても家賃を安く抑えたい場合や、定住せずカナダ国内をあちこち移動したい場合は、ユースホステルやバックパックという手もありますが、基本的に1つの部屋をシェアするので、ほぼプライバシーがありません。
ベッドの上だけが自分のスペースと考えて問題ないでしょう。
色んな国の人が流動的に出入りしているので、旅慣れている人以外には難しいように思います。
「朝起きたら携帯(財布、パスポート)が無くなっていた」という話を比較的多く聞きますし、困ってエージェントにも盗難の相談に来られた方もいましたので、盗難など安全面で言えばどうしてもという時以外はオススメしませんが、色んな国の人と気軽に交流できるという点では良いでしょう。
交通費
カナダの交通事情は非常に簡単です。トロントやバンクーバーの場合、どちらも地下鉄、バスなど全ての交通機関を一つの会社が運営しており、トロント市内はTTC、バンクーバーはTransLink社が運営しています。日本のように複数の鉄道会社が混同していることがないので、料金体系は非常にわかりやすいです。
日本と同じく、1回券、デイパス(1日乗り放題)、マンスリーパス(1ヶ月の定期券)などの種類があり、自分に必要なスタイルで購入することができます。
ワーホリ生活の場合、通学や通勤で毎日乗ることが多いですので、マンスリーパスを買うことになると思います。マンスリーパスの有効期限は毎月1日~末日で、日本のように購入日より1ヶ月ではありませんのでご注意を!
トロント
1チケット | $3.25 |
1デイパス | $12.5 |
ウィークリーパス(月曜日~日曜日) | $43.75 |
マンスリーパス(1日~末日) | $145.25 |
バンクーバー(距離により3Zoneに区分が分かれる)
1チケット | (1Zone)$2.75 (2Zone)$4 (3Zone)$5.5 |
1デイパス | (全て共通)$9.75 |
マンスリーパス(1日~末日) | (1Zone)$91 (2Zone)$124 (3Zone)$170 |
語学学校
英語力に自信がある人や他国でワーホリをしたことがある人以外は、まず語学学校に通うことをオススメします。
学校生活を通して他国の友達ができることは、今後のワーホリ生活を有意義なものにしてくれます。ワーホリは1年間の期間、異国で暮らすことになるので、今後生活していくうえで、お互いに助け合うことができる仲間がいるというのは大変心強いものです。
語学学校の選び方は色々ありますが、まず都市を選び、そのあと校風を選ぶのが一般的です。授業料は$1500/月程度が一般的です。
校風というのは、座学の授業スタイルが多めの学校であるとか、アクティビティなど座学以外の活動量が多めの学校、ディスカッションなどの課題が多めの学校など、学校により特色を打ち出していますので自分の学びたいスタイルの学校を選びます。
学校選びは現地の留学エージェントに依頼すると安心です。エージェントは基本、語学学校の手配は無料でしてくれます(学校から紹介料が出るので、生徒側の負担が無くて済む)ので、自分の希望する校風を伝え、候補を2~3校に絞ってもらい、その中から選ぶ方法が個人的にはいいと思います。
また、語学学校とホームステイはリンクするので、一緒に依頼すると、通学距離などもある程度考慮してくれるので安心です。この場合、ホームステイ手配料は$200程度必要になります。
保険
ワーホリ許可取得要件でもお伝えしたように、カナダ滞在中のワーホリ保険の加入は義務になっていますので、帰国する最後日まで保険に加入していなければ違法滞在になってしまいますので注意しましょう。また、ワーホリ保険の加入は日本を出国したあとにはできないため必ず日本で加入しておく必要があります。現在、ワーホリ保険を取り扱っている人気の保険会社は、以下の5社です。
- ジェイアイ傷害火災
- 三井住友海上
- 東京海上日動
- 損保ジャパン日本興亜
- AIG損保
保険選びは一括比較見積もりサイトで見積もると便利です。(以下、i保険サイトで絞り込み検索)
上記サイトでの見積もると、保険料は年間16万円~19万円程度。カナダは日本と違い、救急車を呼ぶだけで約$500がかかるなど、かなり高額になります。
例えばスノボで尾てい骨を骨折し、手術・入院で$30,000かかったという例も紹介されていますし、$50,000かかることも珍しくはないようです。
上記サイトで、治療・援助費用を”1000万円”と”3000万円”で比較した場合、
「1000万円」¥168,300「3000万円」¥186,120 で保険料の差は1年間で”約2万円”、この差をどう考えるかで選べばよいと思います。
1年間の長期に渡る慣れない海外生活で、普段より体調を崩しやすくなったり、不慮の事故もあるかもしれません。いざという時に困らないためにも補償はしっかり備えましょう。特にウィンタースポーツをしようと考えている場合は注意しましょう。
また、歯科医療はオプションになる為、出国前に歯科検診を受けることをオススメします。滞在中に歯の治療のために一時帰国し、往復航空券代に泣く友人を見て、改めて医療保険制度の存在を実感しました。やはり健康は大切ですね!
往復航空券
航空券は、出発時期や航空券の種類によって約10万~20万円と料金にかなりの差が出るので、特にこだわりがなければ節約できるポイントでもあります。1年間のスケジュールを考えながら慎重に決めましょう。
航空券には片道航空券と往復航空券があります。もちろん片道の航空券を2回買うより、往復航空券を買うほうがお得になります。片道航空券の需要はあまり無い為、場合によっては、片道航空券の方が往復航空券よりも高くなる場合があります。
ワーホリの場合、約1年間という長期滞在になりますが、航空券には複数種類があり、それぞれ特徴が違いますので、自分にあった航空券を選びましょう。
FIX航空券
いわゆる格安航空券と呼ばれるものです。購入時に往路便・復路便が決められており便の変更ができない航空券になりますので、万が一、帰国日に変更のあった場合は、往路便を捨てることになります。
無断でキャンセルすると航空会社から罰金などのペナルティが与えられる場合もあるようなので、注意が必要です。
帰国日が予め決定しているため、一番安い航空券の種類といえます。
OPEN航空券
予め帰国便を手配できる期間を選択できて、その範囲内で復路便を自由に変更できる航空券ですが、自由度が高い分、価格も高めです。
30日間、60日間、90日間、180日間などがあり、最長で”1年間”が選択できます。もちろん期間が長いほど、価格も高くなります。
ワーホリの場合だと「1年間OPEN」の航空券が向いています。ただ、「いつでも変更できるから」と後回しにしていると、うっかり有効期限が切れていた・・・ということになりかねないので、復路便のチェックを忘れないように注意しましょう。
FIX/OPEN航空券
OPEN航空券とFIX航空券の両方の特徴を持つ航空券です。
OPEN航空券と同じく、チケットの有効期限は最大で1年間まで選べますが、復路便の変更予約できる回数が決められていますので、制限はあります。
FIXとOPENの良いところを併せ持った航空券だと言えますので個人的にはオススメです。
私もこの航空券を使用しましたが、購入時に復路便を1年最長で予約していたので、結局変更はしませんでした。
その他、少しでも航空券を安く購入するには・・・
・現地に夜到着の便を利用する(女性は気をつけましょう)
・土、日、祝日の発着を避ける(語学学校が月曜日始まりが多いので、木曜出発がオススメ)
・夏・冬のハイシーズンを避ける(10月後半~11月が狙い目)
・可能な限り早くチケットを予約する(最大半年間前に購入可能)
・帰国日を決めておく(FIX航空券)
などが挙げられますので、一つでも、できる工夫をしてみましょう!
ワーホリ必要要件の中にも含まれる往復航空券ですが、出発時点で、絶対に復路の航空券を用意しなければならないことはないです。
ですがその場合、入国時に残高証明書を求められることになりますので用意が必要です。
また、笑い話のような本当の話ですが、帰国時に「お金を全て使ってしまって帰りの航空券が買えない!」と慌てて相談に来られた方がいました。そのようなことのないように、帰りのチケット代を残しておくことは必ず覚えておきましょう。
生活費
生活費には、食費、日用品費、交際費などが入りますが、この中で大きく節約できるのは食費ではないでしょうか。自炊をするか外食をするかで、食費が数倍の違いになるほどカナダの外食事情はお金がかかります。
まず、フードコート以外の外食には日本と違いチップが10~20%掛かりますし、加えてTAX(消費税)も日本と比べると高いです。
カナダの消費税は「国税5%+州税」と定められており、州ごとに違ってきます。トロントがあるオンタリオ州では州税が8%ですので、国税5%+州税8%で消費税13%ということになります。
ということは、仮にトロントで$20の食事をしたとすると、$20×消費税13%+チップ15%=約$26を会計時に支払うことになります。
単純計算で3割り増しになるということです。私たち日本人からするとビックリですよね!
反対に自炊にはTAXはかかりません。というのも、カナダの消費税は一律ではなく生活必要品に関しては非課税になるものが多いです。食品は生活必要品になりますので、生鮮食材(肉類、野菜類、パンなど)には基本的にTAXはかかりません。消費税を払わなくて済むというのは有り難いですよね。
ただし州により異なりますが、アルコールやお菓子などの嗜好品、調理済みの加工食品など贅沢品と考えられるものにはTAXはつくので注意が必要です。
私は大好きなアイスクリームやチョコレートの値段が高くて少し不便でしたが、自炊で過ごせば特に節約もせず多少のお菓子やアルコール、加工食品を含んでも$150もあれば十分生活できました。
あとカナダで面白いなと感じたのが、ドーナツの消費税の付け方です。なんと、ドーナツ5個までは嗜好品扱いで課税になりますが、ドーナツ6個以上だと食料品扱いで非課税になるんです!
これは5個までだとお店でイートインするだろうから嗜好品扱いで、6個以上だとテイクアウトで家に持ち帰って家族で食べるだろうから食料品ということらしいですが、なんともユニークな考え方ですよね。
まとめ
それでは、カナダワーホリに必要な費用のまとめです。
- 家賃はシェアハウスが一番低く抑えられるが、自炊は必須
- 語学学校の探し&手続きは現地エージェント利用で手配料無料で可能
- 語学学校に通う間はホームステイすると、3食付きで楽!
- バスパスの有効期限は毎月1日~末日なので、購入時期に気をつける
- 保険は補償内容と自分のプランを合わせて決める
- 航空券は1年FIX/OPENがオススメ!
- 食費は自炊で節約可能
目には見えないことにも出費がかさみますが、全てを出発前に用意できないと落ち込むことはありません。
ワーキングホリデービザは就労ができますので、”就学””就労””遊び”を含めて無理のない計画を立て、安全で楽しいワーホリライフを送りましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。